数学書紀

応用数学と、読書記録。

還元公式の話

三角関数の還元公式と呼ばれる以下の公式(一部)がある。

   \begin{align} \sin(\pi - \theta) = \sin \theta \\\\ \cos(\pi - \theta) = -\cos \theta \\\\ \sin(\frac{\pi}{2}- \theta) = \cos \theta \\\\ \cos(\frac{\pi}{2} - \theta) = \sin \theta \\\\ \end{align}

覚えているに越したことはないが、数IIを学習していると加法定理から導けるため、覚えなくとも特に支障はなさそうである。

ところで、「円に内接する四角形の向かい合う内角の和は180°」という性質がある。これに還元公式を適用すると、

「円に内接する四角形の向かい合う内角の \sinは等しい」

と言える。 \cosなら向かいは -\cos

どの形が覚えやすいかは人それぞれだが、センター対策の授業を何度も繰り返すうちにこう教えるのもアリかなと思えてきた。ちなみにこの「等しい」を覚えると、なぜか \sin(\frac{\pi}{2}- \theta) = \cos \theta も覚えられる。

教えることで学べることも多いんだなあ。